飯田蛇笏 靈芝 明治四十二年(五句)
明治四十二年(五句)
月光に燭爽かや灯取蟲
牡丹しろし人倫をとく眼はなてば
爐ほとりの甕に澄む日や十二月
春近し廻國どもが下駄の泥
[やぶちゃん注:「廻國」の「廻」の字はママ。]
湯屋出づるとき傘のみぞれかな
[やぶちゃん注:老婆心乍ら、「傘」は「からかさ」と読む。]
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