癖のある靴 山之口貘
癖のある靴
投げて棄てた吸殻の
火を追って
靴がそれを踏んづけたのだが
おもしろいことをする靴なのだ
いつもの癖で
止むを得なかったにしても
巷は雨でぬれているのだ
[やぶちゃん注:【2014年6月27日追記:思潮社二〇一三年九月刊「新編 山之口貘全集 第1巻 詩篇」と対比検証済。初出注を追加した。】初出は昭和三六(一九六一)年九月九日附『琉球新報』。]
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癖のある靴
投げて棄てた吸殻の
火を追って
靴がそれを踏んづけたのだが
おもしろいことをする靴なのだ
いつもの癖で
止むを得なかったにしても
巷は雨でぬれているのだ
[やぶちゃん注:【2014年6月27日追記:思潮社二〇一三年九月刊「新編 山之口貘全集 第1巻 詩篇」と対比検証済。初出注を追加した。】初出は昭和三六(一九六一)年九月九日附『琉球新報』。]