杉田久女句集 142 戲曲讀む冬夜の食器漬けしまゝ
戲曲讀む冬夜の食器漬けしまゝ
[やぶちゃん注:久女が「冬」の「夜」に「食器」を厨の桶の中に「漬けしまゝ」に食い入るように「讀」んでいる「戲曲」――となれば――これは如何にもながら――イプセンの「人形の家」――でなくてはなるまい――。[やぶちゃん注:大正一一(一九二二)年の作。久女が「冬」の「夜」に「食器」を厨の桶の中に「漬けしまゝ」に食い入るように「讀」んでいる「戲曲」――となれば――これは如何にもながら――イプセンの「人形の家」――でなくてはなるまい――。編年式編集の角川書店昭和四四(一九六九)年刊「杉田久女句集」ではまさにこの句の後に「足袋つぐやノラともならず教師妻」が載る――]
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