橋本多佳子句集「信濃」 昭和二十年 Ⅱ みどり子もその母も寢て雁の夜
啓子男子をあげる
みどり子もその母も寢て雁の夜
[やぶちゃん注:年譜に、『秋、お産のため母の膝下に帰っていた三女の啓子が男子を出産』とある。これが実質的な敗戦後の新生日本となった折りの多佳子の巻頭句と考えるとき、何かとても、大いなる『母』の優しさが伝わってくる佳句と感じられる。]
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