篠原鳳作初期作品(昭和五(一九三〇)年~昭和六(一九三一)年) Ⅱ
霧くればとざす扉やキャンプ村
故里はせせらぎ多き墓參かな
屋根替の加勢の中の器量よし
頭の上にいただく籠のバナナ哉
緣側に西瓜おろして買へと云ふ
日傘さしてはだしの島女
[やぶちゃん注:これは新傾向か自由律か。「日傘さしてはだしの島の女」として尾崎放哉の句の中に忍ばせたら、誰もが放哉の新発見句だと思うこと、これ、間違いない。]
熔岩(ラバ)の月やうやく高きキャンプ哉
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霧くればとざす扉やキャンプ村
故里はせせらぎ多き墓參かな
屋根替の加勢の中の器量よし
頭の上にいただく籠のバナナ哉
緣側に西瓜おろして買へと云ふ
日傘さしてはだしの島女
[やぶちゃん注:これは新傾向か自由律か。「日傘さしてはだしの島の女」として尾崎放哉の句の中に忍ばせたら、誰もが放哉の新発見句だと思うこと、これ、間違いない。]
熔岩(ラバ)の月やうやく高きキャンプ哉