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2014/04/12

篠原鳳作句集 昭和一一(一九三六)年一月

 昭和一一(一九三六)年

 

  口笛を吹かず

 

月光の衣(そ)どほりゆけば胎動を

 

泣きぼくろしるけく妻よみごもりぬ

 

みごもりし瞳のぬくみ我をはなたず

 

みごもりし瞳(メ)のぬくみ我をはなたづ

 

[やぶちゃん注:前者は一月発行の『天の川』の、後者は同月発行の『傘火』の句形。一読、前者は「ひとみのぬくみ」と読んでしまうが、「め」で恐るべき破調であることが分かる。]

 

爪紅のうすれゆきつつみごもりぬ

 

爪紅のうすれそめつつみごもりぬ

 

[やぶちゃん注:前者は一月発行の『天の川』の、後者は同月発行の『傘火』の句形。私は後者のスラーの韻律を好む。以上、連作「口笛吹かず」であるが、冒頭の「月光の」の句は『天の川』のみに所載する句である。]

 

おさなけく母となりゆく瞳(メ)のくもり

 

[やぶちゃん注:同月発行の『傘火』にのみ載る。連作「口笛吹かず」の一つか。『傘火』にのみ載る。]

 

   行幸

生れくる子にも拜しむねぎまつる

 

[やぶちゃん注:ネット検索の結果、「鹿児島大学理学部同窓会のホームページ」内の西川孝雄さんのアルバム集 昭和天皇行幸の写真集によって昭和天皇が昭和一〇(一九三五)年十一月十七日に第七高等学校造士館(現在の鹿児島大学)を訪問していることが分かった。

 以上、八句は鳳作没年である昭和一一(一九三六)年一月の発表句である。]

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