杉田久女句集 226 秋月とコスモス 五句
秋月とコスモス 五句
月の頰をつたふ涙や禱りけり
熱涙拭ふ袂の緋絹や秋袷
われにつきゐしサタン離れぬ曼珠沙華
[やぶちゃん注:曼珠沙華の句では群を抜く久女ならではの佳句である。]
コスモスくらし雲の中ゆく月の暈
コスモスに風ある日かな咲き殖ゆる
[やぶちゃん注:大正一一(一九二二)年三十二歳の時の句群。久女は前年からメソジスト教会に通うようになり、この年の二月に洗礼を受け、十二月には夫宇内も受洗している。]
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秋月とコスモス 五句
月の頰をつたふ涙や禱りけり
熱涙拭ふ袂の緋絹や秋袷
われにつきゐしサタン離れぬ曼珠沙華
[やぶちゃん注:曼珠沙華の句では群を抜く久女ならではの佳句である。]
コスモスくらし雲の中ゆく月の暈
コスモスに風ある日かな咲き殖ゆる
[やぶちゃん注:大正一一(一九二二)年三十二歳の時の句群。久女は前年からメソジスト教会に通うようになり、この年の二月に洗礼を受け、十二月には夫宇内も受洗している。]