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2014/05/05

篠原鳳作初期作品(昭和五(一九三〇)年~昭和六(一九三一)年) Ⅹ

 

蘇鐡の葉しいてありたる上簇哉

 

[やぶちゃん注:「上簇」は「じゃうぞく(じょうぞく)」と読み、成熟した蚕を繭を作らせるために蔟(まぶし:蚕簿。蚕が繭を作る際の足場にするもので、ボール紙などを井桁(いげた)に組んで区画したものが用いられ、一区画に一つの繭を作らせる。ぞく。)に移し入れることをいう。あがり。上蔟。夏の季語。]

 

提灯につりし小石や川施餓鬼

 

[やぶちゃん注:「川施餓鬼」「かはせがき(かわせがき」は川で亡くなった人の霊を弔うために川辺又は船中で行う仏事。死者の名を記した塔婆や紙片を川に流したりする。秋の季語。]

 

玲瓏と灯る小家や魂祭

 

蘆の艪をつけてありけり精靈船

 

[やぶちゃん注:「蘆」は底本では「芦」。]

 

霧の中眞赤な幹が並びけり

 

[やぶちゃん注:裸子植物(球果植物)門マツ綱マツ目マツ科マツ属アカマツ Pinus densiflora か。]

 

ひやひやと長き廊下や安居寺

 

[やぶちゃん注:「安居」既注。先に掲げた(リンク先)の昭和六(一九三一)年十月発表の句に、

   高野山

飮食(をんじき)のもの音もなき安居寺

十方にひびく筧や安居寺

一方の沙羅の香りや安居寺

の連作があり、この紀州高野山に於ける俳誌『山茶花』夏行に参加するため近畿地方に旅行した際の吟の一つと思われる。]

 

汐ひけば熱きいでゆや避暑の宿

 

噴水の日ざしはどこか秋めきぬ

 

噴水に叩れゐるやオットセイ

 

傘車かけ下つたる河原哉

 

[やぶちゃん注:以下五句は恐らく鹿児島の三大行事の一つとされる曽我兄弟の仇討に由来するとされる伝統行事「曽我どんの傘焼き」(既注)の情景かと思われる。リンク先の「鹿児島三大行事保存会」公式サイトの「傘焼き」の引用はこれらのシチュエーション総てに当て嵌まるように思われる。]

 

玉串のつきさしてあり傘の山

 

拍手の響きて傘火點(ツ)きにけり

 

渉り渉り傘くべにけり

 

旺んなる水合戰も傘火かな

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