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2014/05/28

情火立つの夜  山之口貘

 情火立つの夜

 

白き日は沈み――

夏野日の眞夜中……

何となくうら寂しい

盲目蛇の孤獨な鳴き聲は

庭の何處を漏れて來る、

孤燈の下に、

淡き光を浴びては

また合うふ日のロミを夢め見る

――優しき膚、熱き血潮、

安息は更にまたきみを描く

我知らず淡きエローの

光に溢るる笑、

嗚呼何となくもの寂しい

連想深き夜中の大氣

なほも なほも……

盲目蛇鳴く眞夜中

我はロミの姿に憧れて行く。

 

[やぶちゃん注:底本では末尾に下インデントで『一九二一・六・二四』とある。前の二作と同日の創作であるが、こちらは大正一〇(一九二一)年十月一日附『八重山新報』に次の「i畫伯」とともに二篇が並載されたものと思われる。但し、この詩にのみ「佐武路」のペン・ネームを附す(巻頭であったからか。但し、この詩が巻頭であったかどうかは底本では確認不能)。「ロミ」不詳。「エロー」はイエローか、はたまた“Eros”か。題名も「ほむらたつのよ」と読みたくなるサンボリスム的な謎めいた詩であるが、妙に気になる詩ではある。]

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