杉田久女句集 244 花衣 Ⅻ
今日はちょいとバクさんの詩の新全集との対比検証に入れ込んだために、見た目更新がなかったな。一つ――
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蟬涼し長官邸は木がくれに
ひきのこる岩間の潮に海ほうずき
薔薇むしる垣外の子らをとがめまじ
藁づとをほどいて活けし牡丹かな
牡丹を活けておくれし夕餉かな
牡丹やひらきかゝりて花の隈
牡丹や揮毫の書箋そのまゝに
牡丹にあたりのはこべ延ぶがまゝ
牡丹にあたりのはこべ拔きすてし
端居して月の牡丹に風ほのか
隔たれば葉蔭に白し夕牡丹
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