杉田久女句集 257 花衣 ⅩⅩⅤ 馬關春帆樓 三句
馬關春帆樓 三句
薰風や釣舟絶えず並びかへ
釣舟の並びかはりし籐椅子かな
晩涼や釣舟並ぶ樓の前
[やぶちゃん注:「馬關春帆樓」赤間神宮・安徳天皇御陵に隣接する関門海峡を望む高台(現在は山口県下関市阿弥陀寺町)に現在もある割烹旅館春帆楼(しゅんぱんろう)。明治二八(一八九五)年四月十七日に日清戦争後の日清講和条約(下関条約・馬関条約)が締結された場所として知られる。ウィキの「春帆楼」によれば、『敷地内に日清講和記念館(登録有形文化財)、伊藤博文・陸奥宗光の胸像、講和条約時、李鴻章が宿泊した引接寺へは、敷地内より李鴻章道が続く』とある。]
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