学校への道で 山之口貘
学校への道で
たべても たべても
たりないみたいで、
けさも また
ごはんをたべすぎた。
いつもの道を歩いてきて、
ふと 見あげた
カキの木。
すきとおるような
空の青、
うまそうに赤い
カキの実。
けさは こんなに
おなかがいっぱいなのに、
もう また ぼくはたべたくて
カキの実のあまみが
したにつたわってきた。
[やぶちゃん注:初出は昭和三一(一九五六)年十一月号『小学四年生』。]
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学校への道で
たべても たべても
たりないみたいで、
けさも また
ごはんをたべすぎた。
いつもの道を歩いてきて、
ふと 見あげた
カキの木。
すきとおるような
空の青、
うまそうに赤い
カキの実。
けさは こんなに
おなかがいっぱいなのに、
もう また ぼくはたべたくて
カキの実のあまみが
したにつたわってきた。
[やぶちゃん注:初出は昭和三一(一九五六)年十一月号『小学四年生』。]