はだかのきゅうぴい 山之口貘
はだかのきゅうぴい
きょうは どようびな
ので、ただしちゃんは、
いつもより はやく、
がっこうから かえりま
した。さむい かぜが
ふいている まちを、
ただしちゃんは、はなも
ほっぺたも まっかにし
て かけだしました。
[やぶちゃん注:初出は昭和三二(一九五七)年二月号『小学一年生』。底本の思潮社二〇一三年九月刊「新編 山之口貘全集 第1巻 詩篇」の松下博文氏の解題に、『「詩」というより、「お話」。掲載誌の性格上、「児童詩」として』扱った旨の記載がある。標題と話柄の関連性が見えないが、解題にある渡辺三郎氏の絵がその意味を繫げているのであろうか?
因みに、私藪野直史は昭和三二(一九五七)年二月十五日生まれで名は「ただし」と読む。]