橋本多佳子句集「海彦」 老いも緑
老いも緑
老いも緑(みどり)袋のものを出して喰べ
道よぎる蜥蜴や和するに難き行
毛虫焼く焰このとき孤独でなし
考ふる瞼の裡(うち)も緑さし
赤毛大瞳(おほめ)誰に似しかもよ麦負ふ子
麦刈の薬罐が日のぬくさまでさめ
麦を負ふ母金色の夕の餓ゑ
(二十九年)
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老いも緑
老いも緑(みどり)袋のものを出して喰べ
道よぎる蜥蜴や和するに難き行
毛虫焼く焰このとき孤独でなし
考ふる瞼の裡(うち)も緑さし
赤毛大瞳(おほめ)誰に似しかもよ麦負ふ子
麦刈の薬罐が日のぬくさまでさめ
麦を負ふ母金色の夕の餓ゑ
(二十九年)
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