今日のシンクロニティ「奥の細道」の旅 -2 たふとさにみなおしあひぬ御遷宮
本日二〇一四年十月二十五日(当年の陰暦では閏九月二日)
元禄二年九月 十三日
はグレゴリオ暦では
一六八九年十月二十五日
この日、芭蕉は伊勢神宮遷宮式を拝んだ。
内宮はことおさまりて、下宮のせんぐうおがみ侍り
たふとさにみなおしあひぬ御遷宮
[やぶちゃん注:「泊船集」。前書の「おさまりて」「おがみ」はママ。元禄二年は二十一年目毎に木曽の檜で新殿を建てて神座(かみくら)を遷す式年遷宮の年に当たっており、この九月十日に内宮の、この十三日に外宮の遷宮式が行われた。芭蕉は内宮のそれには間に合わず、この十三日に内宮を参拝した後、午後二時頃に外宮の遷宮式を参拝している。この何事も語らぬ句は実は西行が伊勢神宮を参拝した折りの、
何ごとのおはしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる
という神聖感を遠くインスパイアしたものであることは言を俟たない。]
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