橋本多佳子句集「海彦」 秋 青野分
秋
青野分
没せむとしては顔あぐ青野分
いなづまの薔薇色徹(とほ)る雲の峰
寒蟬啼くひとつびとつが語尾を曳き
師の前に野分來し髮そのまゝなる
刈田にて白鷺あらそふ姿と影
(二十六年)
[やぶちゃん注:この五句、何かキャメラ・ワークにヌーヴェル・ヴァーグの先駆のようなものを感ずる。]
[やぶちゃん注:この五句、何かキャメラ・ワークにヌーヴェル・ヴァーグの先駆のようなものを感ずる。]