杉田久女句集 304 杉田久女句集未収録作品 Ⅹ 大正七年(5)
述懷
かなしみをつげて悔あり春の露
婢がとづる買物帳や暮の春
豆種雨にほとびて土にあからさま
[やぶちゃん注:本句、読み方が分からない。識者の御教授を乞う。]
博多へゆく 四句
訪ふ家の婢に馴染あり著莪の花
訪ふ家の婢に買ふものや花の雨
菜の花に沈む家とぞたづね行く
牡丹にひねもす客や疲れたり
靑海苔干すや連翹の雨旭にかわく
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