――芭蕉最期の枕邊にて―― 夏木立佩くや深山の腰ふさげ
夏木立佩くや深山の腰ふさげ
(なつこだちはくやみやまのこしふさげ)
――寛文一二(一六七二)年――芭蕉二十八歳――
……何か小唄の如……軽やかななる響きが御座ます……私、好きで御座いまする…………
[やぶちゃん注:深山のその中「腹」に一叢の「木立」があるのを、「小太刀」に掛けて、その景色を「腰ふさげ」(形ばかりに粗末な小刀を腰に佩くこと)と称した。]
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