『風俗畫報』臨時増刊「鎌倉江の島名所圖會」 熊野社
●熊野社
熊野谷(くまのやつ)にあり村の鎭守とす。寶珠(ほうじゆ)四顆を神體とす。例祭は十一月十五日なり。
[やぶちゃん注:本誌発刊時に既に存在しない。「新編相模国風土記稿」では荏柄天神社と瑞泉寺の間に配してあり、これを無批判に引用した結果と思われる。「熊野谷」は熊野ヶ谷(くまのがやつ)で、瑞泉寺山門から左に入る紅葉ヶ谷よりも、少し手前にある左側の谷戸で小坂郷二階堂村の小字として使われていた地名であり、この谷戸を入った山筋中腹にこの熊野社があったが、明治一〇(一八七七)年に荏柄天神社に合祀されていると、個人サイト「テキトーに鎌倉散歩」の「瑞泉寺」の項にある。テキトーどころか、「鎌倉市史」にも「鎌倉廃寺事典」にも載らぬ、本社についての数少ない具体な希有の記載である。]
« 『風俗畫報』臨時増刊「鎌倉江の島名所圖會」 座禪窟 | トップページ | 北條九代記 卷之七 夏雪 付 勘文 竝 北條修理亮時氏卒去 »