我々
――「死」という得体の知れないものに対し、漠然とした恐怖を以って怯えているところの我々は、同時に、得体の知れないおぞましい「生」なるものに縋って痙攣的に存在していると思い込んでいるという事実を、これ、常に鮮やかに、忘れている――
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――「死」という得体の知れないものに対し、漠然とした恐怖を以って怯えているところの我々は、同時に、得体の知れないおぞましい「生」なるものに縋って痙攣的に存在していると思い込んでいるという事実を、これ、常に鮮やかに、忘れている――