濃き天 村山槐多
濃き天
濃き天に
われ聯想するはきらきらと
電光に
照らされし黄金の塔の尖端
わが心は大和國ならねども
濃き天には豪奢をちりばめ
數月の都をめぐり
大なる叫び酒杯の如く置く
濃き天に
われ身を震はするは
暴君の怒りにふれし
希世の美女が生命の如く
ああ五月に
わが心は天平の佛教の如く
きらきらと眩しく
濃き天に震動せり
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濃き天
濃き天に
われ聯想するはきらきらと
電光に
照らされし黄金の塔の尖端
わが心は大和國ならねども
濃き天には豪奢をちりばめ
數月の都をめぐり
大なる叫び酒杯の如く置く
濃き天に
われ身を震はするは
暴君の怒りにふれし
希世の美女が生命の如く
ああ五月に
わが心は天平の佛教の如く
きらきらと眩しく
濃き天に震動せり