空 村山槐多 (前掲詩篇とは同題異篇)
空
美しき空に濡れて
二人歩を共にすれば
この時銀鎖は薄明の空氣を曳きて
きらきらと二人に鳴る
美しき樂音連續す
されば空は恍惚たり
二人は歩む
きらきらと春の光ひかる
美しき空の下
Xの形に燈きらきらと戰動す
ああ都大路に
恍惚として二人は歩みたり
[やぶちゃん注:「全集」では最終連最終行に「恍惚として二人は歩みたり。」と句点を打つ。]
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空
美しき空に濡れて
二人歩を共にすれば
この時銀鎖は薄明の空氣を曳きて
きらきらと二人に鳴る
美しき樂音連續す
されば空は恍惚たり
二人は歩む
きらきらと春の光ひかる
美しき空の下
Xの形に燈きらきらと戰動す
ああ都大路に
恍惚として二人は歩みたり
[やぶちゃん注:「全集」では最終連最終行に「恍惚として二人は歩みたり。」と句点を打つ。]