百圓札 村山槐多
百圓札
私をメランコリヤに落すのは
私の貧乏だ
私は絶えず見る
路を歩く時も
物を見る時も
不思議な幻を
私は音樂とぜい澤品の滿ち溢れたにぎやかな街の空に
またその幻を見た、
はつきりと
百圓札が百枚きらきらと飛びちがふ中に
私の手がぬつと出るところ
金、金、金
私は血眼で
金をほしがつて居る、
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百圓札
私をメランコリヤに落すのは
私の貧乏だ
私は絶えず見る
路を歩く時も
物を見る時も
不思議な幻を
私は音樂とぜい澤品の滿ち溢れたにぎやかな街の空に
またその幻を見た、
はつきりと
百圓札が百枚きらきらと飛びちがふ中に
私の手がぬつと出るところ
金、金、金
私は血眼で
金をほしがつて居る、