日本その日その日 E.S.モース(石川欣一訳) 第二十章 陸路京都へ 元箱根にて
図―647
箱根に於る我々の旅舎は、石を投げれば湖に届く位のところにあり、向うには湖水をめぐる山々の上に、富士が高くぬきんでて聳えている。ここは海抜二千フィート、湖の水は冷くて澄み、空気は清新で人を元気にする。私の鉛筆は如何なる瞬間にも忙しく動いて、景色のいい場所を写生していた。図647は颱風に伴う強い風に抵抗するべくつくられた、丈夫な垣根の一種である。道路に沿うた家ではどこでも、紡いだり織ったりすることが行われつつある。図648は米の袋その他の荒っぽい目的に使用する、粗造な藁の筵を織っている女を示す。
図―648
[やぶちゃん注:一泊目の宿である元箱根の景。
「海抜二千フィート」六百九・六メートル。現在の正確な標高はウィキの「元箱根」によれば、七百三十一メートル(二千三百九十八フィート)である。]
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