夏の夜 村山槐多
夏の夜
なだらかに花の雨が
あかい燈の上を横ざまにかすめる
美しい強い夏の晩だ
とんとんとんとんと
三味の音が矢の樣にとびかひ
わが心は勢よく立上る
幽かな蚊の血を含(ふく)む音は隣室に
眞靑な夜の空は窓に
えゝ
□□□□□□□か。
[やぶちゃん注:末尾に編者山本太郎氏の注があり、伏字を『をんなとをとこ』と推定復元されているが、根拠は一切、示されていない。]
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夏の夜
なだらかに花の雨が
あかい燈の上を横ざまにかすめる
美しい強い夏の晩だ
とんとんとんとんと
三味の音が矢の樣にとびかひ
わが心は勢よく立上る
幽かな蚊の血を含(ふく)む音は隣室に
眞靑な夜の空は窓に
えゝ
□□□□□□□か。
[やぶちゃん注:末尾に編者山本太郎氏の注があり、伏字を『をんなとをとこ』と推定復元されているが、根拠は一切、示されていない。]