感懐
現状を打破し、真に改変し得る、超法規的なたった一つの方法は自然現象としてのカタストロフ或いはそれに伴う原子力発電所の不可逆的なメルトダウンという「現象」以外の何物でもない。――
しかし乍ら、それはまた寧ろ、今の下らぬ権力側に位置する人間たちにとって都合のよい素材とされる(そう近視眼的に思う)可能性の方が実は遙かに高いとも思われるのである。
だけれども、それによって、人類の「未来」は(そのようなものがあるとすれば、である)確かに速やかに絶たれるに違いないという確信は、僕の中に確固としてある。
しかし僕はそうした「事実」を、結果として、よい、と考えている人間である。
何故なら――人類は生物として、この全的な生命を育む地球には不要であるから。
……君や僕ではない……君も僕も含む、総てのおろかな「人類」は、不要だということである――