夢野久作「赤泥社詠草」6
闇
五位鷺(ごゐさぎ)の啼きすぎし闇のたゞ中にわれひとりが心みつむる
腕は腕に足等は足におのがじゝわれに背(そむ)きて酒のめといふ
秋まひる塵風(ちりかぜ)起す街をゆくわがふところのあばら撫でつゝ
(大正八(一八一九)年一月二十七日)
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闇
五位鷺(ごゐさぎ)の啼きすぎし闇のたゞ中にわれひとりが心みつむる
腕は腕に足等は足におのがじゝわれに背(そむ)きて酒のめといふ
秋まひる塵風(ちりかぜ)起す街をゆくわがふところのあばら撫でつゝ
(大正八(一八一九)年一月二十七日)