山本松谷「鎌倉八幡宮の圖」
山本松谷「鎌倉八幡宮の圖」
[やぶちゃん注:明治三〇(一八九七)年八月二十五日発行の雑誌『風俗畫報』臨時増刊「鎌倉江島名所圖會」(第百四十七号)の「鶴岡八幡宮」のパートに見開きで挿入されてある。「鎌倉八幡宮の圖」(「鎌倉八幡宮」はママ)と右から左に太い手書き文字でキャプションが記されてある(画面では上外。私のスキャン機器のサイズの関係上、カットした。また全体も左右を一・五センチメートルほどカットしたが、今回は色補正は行っていない。底本の紅もなかなかに鮮やかである)。上宮への階段下の右手に認められる二つの円筒状のものはこの二年前の日清戦争の戦勝記念碑と推定される(「鎌倉市立図書館」のこちらの公式資料(PDF)によれば『日清戦争の戦利品と言われる砲弾』とあるのであるが、他のこれが映る古写真を見ても、これは実物の砲弾やその薬莢等ではなく、石造らしき碑のようなものである)。舞殿の手前のところを亀を犬のように紐で引きずって行く子守りの少女がとてもいいアクセントとなっている。]