芥川龍之介「侏儒の言葉」(やぶちゃん合成完全版 附やぶちゃん注釈) わたし
わたし
わたしは度たびかう思つた。――「俺があの女に惚れた時にあの女も俺に惚れた通り、俺があの女を嫌ひになつた時にはあの女も俺を嫌ひになれば善いのに。」
[やぶちゃん注:私もそう思ったことがなかったかと言えば、噓になる。しかし、こう、正面切って真正直にアフォリズムにする芥川龍之介には私は「滿身の憎惡を感じてゐる」。「滿身の憎惡を感じてゐる」?――そう感じている私自身にこそ、そうだと言わねばならぬのに。]
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