芥川龍之介「侏儒の言葉」(やぶちゃん合成完全版 附やぶちゃん注釈) 信條
信條
作家は誰も信條通り、小説を書いてゐるのではない。その外に書きやうを知らないのである。それをまづ信條があり、その次に創作があるやうに云ふ。云ふものは畢竟人が惡いか、蟲が好いかどちらかである。
[やぶちゃん注:「云ふものは」の「ものは」は、古語の名詞「もの」+係助詞「は」の用法で、「~する。ところが、それは思いの外、……である。」という謂いである。]
« 芥川龍之介「侏儒の言葉」(やぶちゃん合成完全版 附やぶちゃん注釈) 善い藝術家 | トップページ | 芥川龍之介「侏儒の言葉」(やぶちゃん合成完全版 附やぶちゃん注釈) 修身 »