芥川龍之介「侏儒の言葉」(やぶちゃん合成完全版 附やぶちゃん注釈) 或日本人の言葉
或日本人の言葉
我にスウィツルを與へよ。然らずんば言論の自由を與へよ。
[やぶちゃん注:・「スウィツル」永世中立国スイス(公式の英語表記 Swiss Confederation 及び Switzerland であるが、ドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマンシュ語の四種を公用語を有するスイスでは単独公式表記として、世界的に珍しいラテン語による Confoederatio Helvetica という国名表記がある)の英語名の音写。新潮文庫の神田由美子氏の注はここに、『当時の日本では共産主義が禁じられていたので、キリスト教徒もイエスの共産主義的要素を議論することに危険が伴った』と記されておられる。非常によろしい注とは思うものの、やや凡夫の私などには隔靴掻痒の感がある。芥川龍之介がかく叫ぶ意味を真に知らんとせば、私の「やぶちゃん版芥川龍之介詩集」の中の、彼の詩「僕の瑞威(スヰツツル)から」(昭和三(一九二八)年二月発行の雑誌『驢馬』に遺稿として公開されたもの)を読むに若かず!]
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