(私は好く、途方に暮れて) リルケ 茅野蕭々譯
(私は好く、途方に暮れて)
リルケ 茅野蕭々譯
私は好く、途方に暮れて
誰かを待つ、忘られた野中の聖母を。
寂しい泉へ夢をみながら行く
ブロンドの髮に花を插した少女を。
太陽に向いて歌ひ、
驚いて星を大きく見守る子供を。
私に歌を持つて來る晝を。
花の咲きさかつてゐる夜々を。
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