IDEAL 山村暮鳥
IDEAL
空よ、時雨(しぐれ)のつかれに
眠る落葉(おちば)のすすり泣き
なだらかなる
をんなの吐息
わが眞晝(まひる)の良心は
ひえびえと、
蒼白く、
月の如し。
[やぶちゃん注:「IDEAL」(形容詞でもあるが、名詞で示す。但し、暮鳥は外国語の名詞の場合はたとえ標題であってもピリオドを打つ傾向があるから、これは形容詞の可能性が強いと言える)は「理想・極致・典型・完璧・崇高なる究極の目標」の他、「空想・ごく観念的な限定的存在・唯心論」などの意がある。どの意味を選ぶかは詩篇の何かに感応した読者の心次第である。第二連の感懐はそうお目出度いものではない。しかもそれは覚醒したうわっぺらの顕在的意識の「良心」に過ぎぬ。]
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