冬 山村暮鳥
冬
ふところに電流を仕掛け
眞珠頸飾りのいりゆじよん
ひかりまばゆし
ぬつとつき出せ
餓ゑた水晶のその手を……
おお酒杯
何といふ間拔けな雪だ
何と……凝視(みつむ)るゆびさきの噴水。
[やぶちゃん注:大正四(一九一五)年四月一日発行の『新評論』に先の「岬」とともに発表。]
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冬
ふところに電流を仕掛け
眞珠頸飾りのいりゆじよん
ひかりまばゆし
ぬつとつき出せ
餓ゑた水晶のその手を……
おお酒杯
何といふ間拔けな雪だ
何と……凝視(みつむ)るゆびさきの噴水。
[やぶちゃん注:大正四(一九一五)年四月一日発行の『新評論』に先の「岬」とともに発表。]