靑空に 山村暮鳥
1914
Ⅴ―
[やぶちゃん注:二十一ページの裏と遊び紙の間の投げ込み紙片。]
靑空に
靑空に
魚ら泳げり。
わがためいきを
しみじみと
魚ら泳げり。
魚の鰭
ひかりを放ち
ここかしこ
さだめなく
あまた泳げり。
靑空に
魚ら泳げり。
その魚ら
心をもてり。
[やぶちゃん注:本詩篇は山村暮鳥が興した新詩研究社の雑誌『風景』の創刊号(大正三(一九一四)年五月一発行。白神正晴氏の「山村暮鳥年譜」によれば、『他に三木露風、前田夕暮、室生犀星などが書』いている、とある)に発表したもので、本詩集の中では最も古い詩篇の一つ。]

