新しき物の觀方の詩的説明 山村暮鳥
新しき物の觀方の詩的説明
冬は玻璃製である
窓のうちでは
三角形のひとみが
ぴすとるをみがいてゐる
雪がふるのである
その窓に手をかけて
こんやはさみしい光の反射を
ふかい沈默が舐めてゐる
[やぶちゃん注:太字「ぴすとる」は底本では傍点「ヽ」。]
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新しき物の觀方の詩的説明
冬は玻璃製である
窓のうちでは
三角形のひとみが
ぴすとるをみがいてゐる
雪がふるのである
その窓に手をかけて
こんやはさみしい光の反射を
ふかい沈默が舐めてゐる
[やぶちゃん注:太字「ぴすとる」は底本では傍点「ヽ」。]