ある時 山村暮鳥
ある時
藪の中で
桔槹(はねつるべ)が
かたりかたりと
ゆられてゐた
鴉よ
鴉よ
なんで
わたしが頰つぺたを
ぬらしてゐたか
しつてるか
大風の日だつた
[やぶちゃん注:「桔槹(はねつるべ)」は音「キツカウ(キツコウ)」で「桔」は「きつく引き締まる棒」の意であるが、「槹」とともに単漢字で「撥は)ね釣瓶(つるべ)」の意を持つ。]
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ある時
藪の中で
桔槹(はねつるべ)が
かたりかたりと
ゆられてゐた
鴉よ
鴉よ
なんで
わたしが頰つぺたを
ぬらしてゐたか
しつてるか
大風の日だつた
[やぶちゃん注:「桔槹(はねつるべ)」は音「キツカウ(キツコウ)」で「桔」は「きつく引き締まる棒」の意であるが、「槹」とともに単漢字で「撥は)ね釣瓶(つるべ)」の意を持つ。]