雨 山村暮鳥
雨
蒟蒻の菜圃(はたけ)にしのぶ雨のさざめき
瞳(め)を、いと古きにほひに浸す
雨のさざめきをながめてあれば
秋なれど
ひとりなる日の
かたちなきもののながさよ
そのながきおもひを
糸紡ぐ髮しろき老嫗のごとく
われはさみしき指にまきけり
[やぶちゃん注:老婆心乍ら、「蒟蒻」は「こんにやく(こんにゃく)」、単子葉植物綱オモダカ目サトイモ科コンニャク属コンニャク
Amorphophallus konjac。]
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雨
蒟蒻の菜圃(はたけ)にしのぶ雨のさざめき
瞳(め)を、いと古きにほひに浸す
雨のさざめきをながめてあれば
秋なれど
ひとりなる日の
かたちなきもののながさよ
そのながきおもひを
糸紡ぐ髮しろき老嫗のごとく
われはさみしき指にまきけり
[やぶちゃん注:老婆心乍ら、「蒟蒻」は「こんにやく(こんにゃく)」、単子葉植物綱オモダカ目サトイモ科コンニャク属コンニャク
Amorphophallus konjac。]