人間 山村暮鳥
人間
われは故なきに傷き
われは追はれし野鹿のごとし
打默(うちもだ)し、そと、こころの鏡をさしのぞけば
うつくしき角のなげかひ
わが空はいづこなるらむ
ものおぢの手もて
さぐりよる夢のそらごと……
[やぶちゃん注:底本ではこの詩篇の後に編者により、『〔以上大正二年詩篇から〕』という注記がある。]
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人間
われは故なきに傷き
われは追はれし野鹿のごとし
打默(うちもだ)し、そと、こころの鏡をさしのぞけば
うつくしき角のなげかひ
わが空はいづこなるらむ
ものおぢの手もて
さぐりよる夢のそらごと……
[やぶちゃん注:底本ではこの詩篇の後に編者により、『〔以上大正二年詩篇から〕』という注記がある。]