おくりもの 山村暮鳥
おくりもの
どんなところへでも
人間の愛のあるところには來るやうに
まづ子どもたちに
それからわたしたちにも
まつすぐにクリスマスはきた
小さな羽子板と
かあいゝはねが二つ
クリスマスがわたしたちに
それを子どもたちめいめいの枕もとにおかせた
わたしたちはめざめたときの
子どもたちの顏をおもひうかべた
そして世界きつての幸福者(しあはせもの)であつた
しんじつ
そのときのわたしたちは
このめでサンタクロオスをみた
[やぶちゃん注:太字「はね」は原典では傍点「ヽ」。]

