小曲(二篇) 山村暮鳥
小曲
まだらに殘る遠山の
あたらしい日あたりの
まことをこめた雪の匂ひに
棒のつぼみはしみじみと
ものさみしさをひめていたむ
さればぞ君のなつかし
小曲
靑いともしびがちらついてゐる
そのともしびを消しておいで
どこかを
いま暴風(あらし)がすぎてゆくのだ
ああ、わたしの人形よ
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小曲
まだらに殘る遠山の
あたらしい日あたりの
まことをこめた雪の匂ひに
棒のつぼみはしみじみと
ものさみしさをひめていたむ
さればぞ君のなつかし
小曲
靑いともしびがちらついてゐる
そのともしびを消しておいで
どこかを
いま暴風(あらし)がすぎてゆくのだ
ああ、わたしの人形よ