眺望 山村暮鳥
眺望
わが夢は
かきはりの畫のごとし、
そのうへに動く影。
惱まざるわが夢は
影をしていらだたしむ、
そよとしも風の匂はず。
たへかねし眼瞼(まぶた)のしぐさの、
いぢらしや、すすり泣きしつ、
心はまたも君へさまよふ。
[やぶちゃん注:「かきはり」はママ。舞台の「書き割り」であるから「かきわり」が正しい。彌生書房版ではそう訂されてある。]
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眺望
わが夢は
かきはりの畫のごとし、
そのうへに動く影。
惱まざるわが夢は
影をしていらだたしむ、
そよとしも風の匂はず。
たへかねし眼瞼(まぶた)のしぐさの、
いぢらしや、すすり泣きしつ、
心はまたも君へさまよふ。
[やぶちゃん注:「かきはり」はママ。舞台の「書き割り」であるから「かきわり」が正しい。彌生書房版ではそう訂されてある。]