朝餉の食卓 山村暮鳥
朝餉の食卓
ぜいたくのかぎりをつくしたものではないか
自分達のこの食卓は
靑葱のいつものくさい味噌汁のほか
かうしてはるばる遠いハコダテのともから
おくられてきたばつかりの鈴蘭が
まだいきいきと匂つてゐる
何といふ朝餉だらう
それだのに子ども達の
ちつとも幸福さうでないのを
さて、どうしたらよからふ
[やぶちゃん注:最終行の末「よからふ」はママ。彌生書房版全詩集では以下のように、三行目の一部が分離されて全十一行となり、新たな四行目には読点が加わり、著しく詩形が異なっている。
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朝餉の食卓
ぜいたくのかぎりをつくしたものではないか
自分達のこの食卓は
靑葱のいつもの
くさい味噌汁のほか、かうして
はるばる遠いハコダテのともから
おくられてきたばつかりの鈴蘭が
まだいきいきと匂つてゐる
何といふ朝餉だらう
それだのに子ども達の
ちつとも幸福さうでないのを
さて、どうしたらよからう
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