改版「風は草木にささやいた」異同検証 「Ⅱ」パート
Ⅱ
[やぶちゃん注:「萬物節」は異同なし。]
[やぶちゃん注:「種子はさへづる」は異同なし。]
[やぶちゃん注:「或る雨後のあしたの詩」は異同なし。]
[やぶちゃん注:「十字街の詩」は異同なし。]
[やぶちゃん注:「ポプラの詩」は異同なし。]
[やぶちゃん注:「風の方向がかわつた」は異同なし。]
[やぶちゃん注:「翼」はリンク先の私の注で示した通り、初版の最終行「見えない翼はその踵にもひらひらしてゐる」の「踵」は実際には《「路」-「各」+「童」》という異様な漢字活字になっている(底本二本とも確認)。しかし、この漢字は私は知らないし、大修館書店の「廣漢和辭典」にも収録せず、ネットの「Wiktionary」でも、この字を見出すことが出来なかったことから、この漢字をここに入れ込んでも、まず、殆んどの日本人は意味は勿論、それを読む(発音する)ことすら出来ないであろうと考えた。されば、初版ではここのみ、特異的に彌生書房版全詩集及び加工用データとして使った「青空文庫」版(底本・昭和四一(一九六六)年講談社刊「日本現代文學全集 54 千家元麿・山村暮鳥・佐藤惣之助・福士幸次郎・堀口大學集」)に従い、本文自体を「踵」の字として示したのであるが、案の定、この改版では「踵」になっている。]
[やぶちゃん注:「針」は異同なし。]
[やぶちゃん注:「としよつた農夫は斯う言つた」は、後半の初版の一行「われあ大(でけ)え男になつた」の「大」が改版では「太」になっている(ルビはママ)。孰れが正しいとも判じ得ない。私は普通に「大」でよいと思う。]
[やぶちゃん注:「よい日の詩」は異同なし。]
[やぶちゃん注:「朝朝のスープ」は初版の四行目の「家の内の日日に重苦しい空氣は子どもの顏色をまで憂鬱にしてきた」「鬱」の字が「欝」に変わっている。]
[やぶちゃん注:初版ではこの後に(則ち、「Ⅱ」パートのコーダに)、
或る時
よろこびはまづ葱や菜つぱの搖れるところからはじまつて
これから‥…‥
があるが、この一篇は改版では標題が「或る朝」に変えられ上、リーダ数にも変更が加えられて、Ⅲの最後に配されてある。]
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