驚きのロケーションの宿
昨日、27年目の結婚記念日(5月1日。僕らは結婚式をしていないので真正の「記念日」。メーデーに合わせた。当日は戸塚の写真館で二人で写真を撮り(両親族配布用)、鎌倉のドイツ料理店「シー・キャッスル」で二人でワインで乾杯して終り)の前倒しで西伊豆へ行った。
修善寺からバスで越えると、山はプチ吉野みたように咲(わら)っていて、桜吹雪の舞い散る中、僕の大好きなげんげ畑も堪能出来た。
泊まりは妻の選んだ「富岳群青」。
僕は小さな頃から、お風呂屋さんに行くと、そこの描かれていた書割の海と壮大な富士山なんて景色、あんなの、ない、と思っていたものだが、あった!!!
しょぼい携帯で撮った僕らの泊まった「波の風」の部屋からの写真は以下――
これが部屋の露天風呂目線――以下はそこから少し前に出たテラスの端から――
波立つ駿河湾を挟んで、富士の裾野が左へ美しく下ってゆく。これでは感動がないかも知れんので、「富岳群青」の公式サイトの写真を見られたい。
料理も絶品だった。
料金はハイ・クラスだが、今まで泊まった世間で「とれない宿」と称せられるどこよりも僕は景観と料理ともに満足出来た。
高額をとる「高級」宿に不満足に二度泊るより、ここに一泊されんことをお薦めしたい。
あまりに日本画のようなそれに、元は金持ちの別荘か何かがあったのだろうと勘ぐって尋ねたら、そこはかつて小学校だったという。
――この景観を見て育った小学生が僕はとても羨ましく思われたのだった――
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