然も私は幸福である 山村暮鳥
然も私は幸福である
鳥も鳴かず
日も照らず
うす暗い深山(みやま)の奧
木の葉つぱは落ちて
その木木の下に堆積(つも)る
ああ木の葉つぱ
此の幻想にふりかかる時雨か
音もなく
青もなく
吐息の中から生れてくる
[やぶちゃん注:本篇は刊本詩集「穀粒」にはないので、彌生書房版全詩集版を正字化して示した。]
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然も私は幸福である
鳥も鳴かず
日も照らず
うす暗い深山(みやま)の奧
木の葉つぱは落ちて
その木木の下に堆積(つも)る
ああ木の葉つぱ
此の幻想にふりかかる時雨か
音もなく
青もなく
吐息の中から生れてくる
[やぶちゃん注:本篇は刊本詩集「穀粒」にはないので、彌生書房版全詩集版を正字化して示した。]