ある時 山村暮鳥
ある時
ほのぼのと
どこまで明るい海だらう
それでも溺れようとはせず
ちりり
ちりりり
ちどりはちどりで
まつぴるまを
鬼ごつこなんかしてゐる
[やぶちゃん注:「ちどり」千鳥。「鵆」とも漢字表記する。チドリ目チドリ亜目チドリ科 Charadriidae に属する多数の種群を指す総称。ウィキの「チドリ科」によれば、世界で十一属六十七種、本邦では十二種が観察が見られ、うち、五種(ケリ属タゲリ(田鳧)Vanellus
vanellus・ケリVanellus
cinereus・チドリ属イカルチドリ(桑鳲千鳥)Charadrius
placidus・コチドリCharadrius
dubius・シロチドリ Charadrius
alexandrinus)が繁殖している。『メスよりもオスの方がやや大型である。上面と下面の羽毛の色彩が非連続的に分断された色彩の種が多く、これにより』、『輪郭をとらえにくくな』ることから、『保護色になると考えられている』。『頭部は丸みを帯び、眼は大型。嘴は短い。後肢が発達し、多くの種は第』一『趾が退化している』。『海岸、干潟、河川、湿原、草原などの様々な環境に生息する。飛翔力は強く、渡りを行う種が多い。発達した後肢に』よって、『地表を素早く走行することもできる』。『動物食で、昆虫、甲殻類、貝類、ゴカイなどを食べる。地表で獲物をついばんだ後に少し徘徊し、また獲物をついばむといった行動を取ることが多い』。『地表に窪みを掘っただけの巣を作り』、一回に二~六個(概ね四個)の『卵を産む。主に雌雄交代で抱卵する』とある。]