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2017/04/01

首を吊るなら此の木でだ   山村暮鳥

 

  首を吊るなら此の木でだ

 

わたしのすきな巴旦杏の木

私はその下かげにしばらく立つてしみじみかんがへてゐる

ああ巴旦杏の木にわたしを痙攣(ひきつ)ける

首を吊るなら此の木でだ

いまこそ花のさかりもすぎたが

寡婦(やもめ)のやうなその花はなほもわたしを誘惑する

足もとのカメリヤの吸ひ殼

それがさみしくけぶつてゐる

ああどうしてこんなに此の木はわたしをなぐさめるか

 

[やぶちゃん注:「巴旦杏」は「はたんきよう(はたんきょう)」と読む。これは本来はバラ目バラ科サクラ属ヘントウPrunus dulcis、所謂、「アーモンド」のことを言う。しかし、ロケーションが合わない。実は中国から所謂、「スモモ」が入って来てから(奈良時代と推測される)、本邦では「李」以外に「牡丹杏(ぼたんきょう)」・「巴旦杏(はたんきょう)」という字がそれに当てられてきた。従って、ここではバラ目バラ科サクラ属スモモ(トガリスモモ)Prunus salicina の意でこれを用いていると考えるのが妥当であると私は考える。そうしてそれによって本詩篇が三~四月の詠であることが判るのである。グーグル画像検索「スモモをリンクさせておく。見ているうちに首をくくりたくなっても私の責任では、ない。

「カメリヤ」明治から戦前にかけての国産口付き煙草の銘柄。「CAMELLA」。]

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