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2017/10/28

トゥルゲーネフ「散文詩」全篇 神西清個人訳(第一次改訳) 美辭


Kougen

   美辭

 

 私は美辭を怖れ避ける。しかし美辭を怖れる心も、また一種の氣取だ。

 で、私たちの生活の複雜さは、美辭(フラーザ)と氣取(プレテンジヤ)と――この二つの外來語のあひだを、行きつ戾りつする。

             一八八一年六月

 

[やぶちゃん注:一九五八年岩波文庫刊の神西清・池田健太郎訳「散文詩」版にはこの中山版の挿絵はない。

「美辭(フラーザ)」原文は“фразы”で、これは単に句・成句、フレーズ・メロディの他に、美辞麗句の意を持つ。ネットのネイティヴの発音サイトで聴き取る限りではカタカナ音写すると「フラーズィ」である。

「氣取(プレテンジヤ)」原文は“претензия”で、これは法的な権利要求・請求権、商取引上のクレーム・苦情の他に、自負・自惚れの意を持つ。「衒氣」という日本語は、自惚れて自分を偉そうに見せようとする気持ちを言う。ネットのネイティヴの発音サイトで聴き取る限りではカタカナ音写すると「プレテンジィヤ」である。

「この二つの外來語」“фразы”はフランス語や英語の“phrase”で、この語はギリシャ語由来のラテン語“phrasis”(言うこと・語ること)が語源である。また、“претензия”はラテン文字転写すると“pretenziya”となり、これは英語の“pretender”やフランス語の“prétentieux”と極めて綴りと発音が似ており、これらは孰れも「衒学者」・「詐称する者」・「勿体ぶった奴」「気取った奴」・「誇張した文体」等の意味を持つ。]

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