譚海 卷之二 勢州豬を狩幷獵法事
勢州豬を狩幷獵法事
○勢州下村といふ邊(あたり)、山中に田畑多し、猪(ゐの)しゝ・鹿(しし)など、麥(むぎ)くふを追ふとて、里の子、犬をひきて山へゆく事也。鹿は人に怖れてにげ去れども、猪はいかりもがきてをり、人におそるゝ事なし。犬二疋ばかりにて驅(かく)れば、犬にたしなめられて、猪、うろたへる所を、獵師、鐡炮にて打(うち)て取る事也。
[やぶちゃん注:標題は「勢州、豬(ゐのしし)を狩(かる)、幷びに、獵法の事」と読む。
「勢州下村」三重県伊勢市矢持町下村か。ここ(グーグル・マップ・データ)。]
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